マーケティング

いつでも買える時代に生まれた 新しい消費行動「パルス消費」って何?

こんにちは!ル・プロジェのプランニング担当のPスケです。みなさんは「パルス消費」という言葉をご存じですか。スマートフォンが普及してECサイトも発展したことで、私たちは24時間「いつでも」「どこでも」買い物ができるようになりました。それによって生まれた新しい消費行動が「パルス消費」です。「ごく短時間だけ流れる電波や電流」を意味する「パルス」に象徴された、従来のマーケティングの常識を覆すキーワードについてご紹介します。

これまでの手法では説明しきれない現実。

今までマーケティングと言えば、AIDMA(Attention<注意喚起>、Interest<興味喚起>、Desire<欲求醸成>、Memory<記憶>、Action<行動>)やAISAS(Attention<注意喚起>、Interest<興味喚起>、Search<検索>、Action<行動>、Share<シェア>)といった行動モデルや、顧客の思考プロセスに沿って体験を提供していく「カスタマージャーニー」等が語られてきました。一方で、そうした手法で買いたい気持ちを醸成しても必ずしも購買につながらないことや、インターネットで検索してたどり着いた商品と実際に購入した商品とが必ずしも一致しないことが現実としてありました。それらの謎を読み解くカギとして注目されているのが「パルス消費」です。

「欲しい」と思った瞬間に買える時代。

みなさんはスマホをチェックして、ふと思い立った時にECサイトを訪れ購入ボタンを押したり、見ていたSNSの投稿に登場する商品を突発的に欲しくなってそのまま購入したりしたことはありませんか。手元のスマホでインターネットに常につながった今日では、ニュースサイトやSNSの投稿等を見て突如として生まれた「買いたい気持ち」に任せ、すぐに商品が買えます。買うつもりがなかった、知りもしなかった商品を何のためらいもなく購入する。そんな買い物が当たり前になりつつあるのです。

いわゆる“衝動買い”とも少し違う。

それは、いわゆる“衝動買い”とも少し違います。“衝動買い”とは、もともと目当ての商品があって買い物目的に百貨店等を訪れ、そこで出会った趣味性の高い商品を購入するような行動でした。ところが「パルス消費」は、もともと買い物をしようという意識や意欲がない中、スマホの情報に、突如として「欲しい」という感情が芽生え、一気に購入まで済ませてしまいます。この一瞬に流れる電流のような「買いたい気持ち」を生み出すものは何でしょうか。

「パルス消費」を生み出すセンサーとは?

買うことを意識していない状態から、一気に購入まで導くきっかけを、Googleは「6つの直感センサー」として紹介しています。

  1. セーフティ:「より安心安全なもの」に反応する直感センサー
  2. フォーミー:「より自分にぴったりだと思うもの」に反応する直感センサー
  3. コストセーブ:「お得なもの」に反応する直感センサー
  4. フォロー:「売れているもの」や、「第三者が推奨するもの」に反応する直感センサー
  5. アドベンチャー:「知らなかったもの」や「興味をそそるもの」に反応する直感センサー
  6. パワーセーブ: 「買い物の労力を減らせること」に反応する直感センサー

これらを見ると、スマホが普及して「いつでも」「どこでも」「誰でも」買える時代だからこそ、「今だけ」「ここだけ」「私だけ」と感じさせるものが、人の心を動かすのかもしれません。

私たちと共に戦略を考えませんか。

テクノロジーが発展すればするほど、私たちの欲望は解き放たれ、旺盛になっていく。「いつでも」買えるスマホ時代は「パルス消費」のきっかけとなる「6つの直感センサー」を道標に、「今だけ」と感じさせる販促企画が今後ますます求められていきそうです。あなたのビジネスで消費者はどんな行動を取ると思いますか。「パルス消費」を踏まえた戦略を私たちと共に考えていきましょう。